「ADS」の意味とは?FPSの基本用語をわかりやすく解説

テレビゲームの腕を競い合う新しい形のスポーツ「eスポーツ」が若い世代を中心に世界中で大流行しています。 中でもFPSというジャンルは特に高い人気を誇り、世界中で賞金総額が億を超える大規模な大会がいくつも開催されています。 また、FPSは「観るスポーツ」としても人気で、TwitchやYou Tubeといった配信コンテンツでは常に上位の視聴者を獲得しています。

そんなFPSで頻繁に使用される言葉に「ADS」と呼ばれるものがあります。 これはFPSで使われる専門用語のことで、FPSをプレイしたことのある方やプレイ動画を見たことのある方なら聞いたことがあるかもしれません。FPSの専門用語であるADSにはどのような意味があるのでしょうか? この記事では、ADSの持つ本来の意味や使い方をわかりやすく解説します。

そもそもFPSとはどんなゲーム?

ADSの意味を解説する前に、まずはADSを使用するFPSとはどのようなゲームジャンルなのかを解説します。

FPS=ファースト・パーソン・シューティング

FPSはファースト・パーソン・シューティング(First Person Shooting)の略称で、一人称視点の3Dシューティングゲームのことを指します。 特徴は独自の臨場感にあり、FPSでは画面内に操作キャラクターの手や足、構えた銃だけが映るので、まるで自分が実際に戦場に立っているかのような他のゲームにはない臨場感を味わうことができます。

兄弟ジャンルである「TPS」との違い

FPSの兄弟ジャンルに、TPSというものがあります。 TPSはサード・パーソン・シューティングの略で同じく3Dシューティングゲームですが、FPSとは操作時の視点が異なります。FPSは「一人称視点」でキャラクターを操作するのに対して、TPSは「三人称視点」つまり俯瞰する形でキャラクターを操作します。 TPS視点がわかりにくい方は、人気バトロワゲーム「フォートナイト」や「荒野行動」の移動中の画面を想像すると分かりやすいでしょう。

かなり似通ったジャンルであるFPSとTPSですが、日本のゲームは古くからジャンル関係なく三人称視点のものが多いため、シューティングゲームではTPSの方が馴染みやすく初心者向きとも言われています。

FPSの基本用語「ADS」の意味とは?

ADSは「Aim Down Sight」の略で、日本語にすると「照準を覗き込む」となります。 つまり、FPSにおいてADSとは、「武器のサイト(照準)を覗き込んだ状態になる」ことを意味します。シューティングゲームをプレイしたことがある方やプレイ動画を見たことがある方は、敵と遭遇した際に画面上で操作キャラクターが武器を前に構える場面を想像するとわかりやすいかもしれません。

「ADS」と「エイム」の違いとは?

ADSとよく混同されがちな言葉に、「エイム」というものがあります。 エイムの意味は「敵に照準を合わせる」です。FPSでは敵を撃つ際に武器を覗き込むことが多いため、「武器を覗き込んで敵に狙いを定めること」をエイムと呼ぶことがありますが、エイムとはあくまで「照準を合わせる」ことですので、武器を覗き込んでいる必要はありません。 俗に言う「腰だめ撃ち」の状態でも、敵に照準を合わせることをエイムと呼びます

つまり、FPSで敵を撃つ場面では単純にADSをする、エイムをするではなく、ADS(武器を覗き込む)をしてから、エイム(敵に照準を合わせる)をして撃つとなるのです。 かなり似た意味に感じてしまう2つの言葉ですが、正確には異なりますので注意しましょう。

「ADS」の種類

FPSゲームでADSを行う方法には、切り替えとホールドの2種類があります。 武器を覗き込む(ADS)ボタンはPCですと右クリック、PS4などですとL1やL2に割り当てられていることが多く、切り替えとホールドはそのボタンの操作方法の違いになります。切り替えでは武器を覗き込むボタンを一度押すとADS状態になり、もう一度押すと解除されます。 ホールドでは覗き込みボタンを押している間だけADS状態となり、ボタンから指を離すとADSも解除されます。

ほとんどのゲームでは、ゲーム内の設定画面で切り替えとホールドを選択できるようになっています。 どちらかが強いということはありませんので、実際にどちらも試してみて自分に合った方を使うといいでしょう。

「ADS」の利点と欠点

武器を覗き込んで撃つほうが銃の反動がなくなりリコイルコントロール(銃の反動を抑える操作)がしやすくなるため、多くのタイトルでは基本的にADSをしたほうが敵に弾を当てやすくなります。 また、ゲームによっては覗き込むだけでなく、その場でしゃがんだり伏せたりすることでさらに射撃の精度が上がるものもあります。しかし、ADSには構える時間が必要なことや、ADS中の移動速度が遅くなってしまうといった欠点も存在します。 そのため、敵が近距離にいる場合にADSをしてしまうと、先に撃たれて不利になってしまうことがあるので注意が必要です。

またタイトルによっては、ADSをすることによって上記以外の制限や利点が発生する場合もあります。 例えば、競技型FPSとして人気の「VALORANT」では、ADS中は武器のファイアレート(連射速度)が減少してしまいます。 逆に、日本で大人気のバトルロイヤルFPS「Apex Legends」では、特殊効果によってADS中にのみ自分の身を守るシールドを発生させるキャラクターがいます。基本的には敵が遠くにいる場合や頭など体の一部分だけを出している場合はADS射撃、近距離戦闘の場合は腰撃ちと使い分けることで上手く立ち回ることができるでしょう

「ADS」や「腰だめ撃ち」での「エイム」を上達させるには

エイムを上達させるには、地道な練習はもちろんのこと、感度の調節が非常に重要となります。 感度とはプレイヤーがゲーム内で視点を動かす際の視点が動く距離や速さの数値のことで、視点移動が遅いのをローセンシ(低感度)、速いのをハイセンシ(高感度)と呼びます。感度はプレイする人にとって速すぎても遅すぎてもいけません。 低すぎると振り向きが遅く敵に照準を合わせるのが遅れる場合がありますし、逆に高すぎると視点移動が細かくなりすぎて安定性に欠ける場合があります。

自分に合った感度でプレイしていないせいで、ADS中や腰だめ撃ち中に上手く敵にエイムを合わせることができないという方は少なくありません。もし上手く敵にエイムを合わせられないという方は、一度自分に合った感度を探してみるといいでしょう。

FPSにはどんなタイトルがあるの?

ここまでFPSの専門用語であるADSについて解説してきましたが、 そもそもFPSにはどのようなタイトルがあるのでしょうか? ここからは、FPSでも特に人気のあるタイトルを4つ紹介します。

  • VALORANT
  • レインボーシックスシージ
  • CS:GO
  • PUBG MOBILE

VALORANT

VALORANTはMOBAジャンルで絶大な人気を誇る「LoL」を手掛けたライアットゲームスが、FPS競技シーンへの参戦を目的に開発したタイトルです。 そのためeスポーツを意識した高い競技性をコンセプトにしており、プレイヤーのスキルが試合の勝敗に直結する古典的な競技型FPSルールを採用しています。2020年リリースながら、高い競技性とこれまでのFPSにはないSFチックな世界観ですでに多くのファンを獲得しています。

VALORANTでは5対5のチーム戦で試合が行われます。 プレイヤーはエージェントと呼ばれる特殊能力を備えたキャラクターを操作して、攻撃側は複数ある目標いずれかの爆破または相手チームの殲滅、防衛側は爆破の阻止または同じく相手チームの殲滅を目指します。 攻守は12ラウンドごとに交代され、先に13ラウンド先取した方が勝利となります。

CS:GO

CS:GO(Counter-Strike: Global Offensive)は、Valve Softwareが開発している「カウンターストライク」シリーズの最新作です。 FPSジャンルでは世界最多のプレイヤー数を誇るタイトルで、その競技人口は2000万人以上と言われています。ゲームは現代戦が舞台となっており、プレイヤーはテロリストとそれに対抗する特殊部隊とのリアルな銃撃戦を味わうことができます。 試合ではテロリストと特殊部隊のどちらかに分かれ、相手チームを全滅または目標の爆破・防衛を達成することで勝利となります。

CS:GOはプレイするだけでなく観て楽しむことができるのも特徴で、高い競技性がありながらもルール自体は非常にシンプルですので、ゲームをやったことがない人でもわかりやすく、スポーツ観戦感覚で試合を楽しむことができます。CS:GOの試合はTwitchやYou Tubeで無料配信されているので、いつでも観戦することが可能です。 少しでも興味がある方は、まずは観戦してみるだけでもCS:GOの魅力を十分に感じることができるでしょう。

レインボーシックスシージ

レインボーシックスシージ(Rainbow Six:Siege)は、20年以上の歴史を誇る大人気タクティカルFPS「Rainbow Six」のシリーズ7作目となる作品です。 もともとは、トム・クランシーが1996年に執筆し映画化もされた小説「レッド・オクトーバーを追え!」を元に作られたゲームタイトルで、ファンからは「虹6」「R6S」などの相性で親しまれています。

レインボーシックスシージはタイトルにあるシージ(包囲作戦)の通り、建物に立てこもったテロリストとそこへ突入する特殊部隊との銃撃戦が描かれており、戦術やプランニング、チームプレイに焦点が当てられたタクティカルFPSと呼ばれています。プレイヤーは攻撃側(特殊部隊)と防衛側(テロリスト)に分かれて、各ラウンド約3分で敵を一掃または一定の条件をクリアすることで勝利となります。プレイヤーが選択可能な操作キャラクターは60人以上おり、それぞれがガジェットと呼ばれる固有の能力を持っています。 屋内戦がメインのレインボーシックスシージではガジェットを駆使した立ち回りが攻撃・防衛どちらにおいても重要で、試合ではタクティカルFPSの名に恥じない高度な戦略性が求められます。

PUBG MOBILE

PUBG MOBILEは、2017年にリリースされ現在のバトロワブームの先駆けとなったタイトルPUBG(Player Unknown’s Battle Grounds)の モバイル版で、その名の通りスマホで本格的なバトルロイヤルが楽しめます。モバイル版でも本家と同じく1人で戦う「ソロ」・2人で組む「デュオ」・4人1組でチームとなる「スクアッド」の中から好きなゲームモードを選択して、広大なマップで最後の1人になるまで戦います

FPSタイトルにはPCやCS機専用のものが多く、初心者の方にとっては敷居が高く感じてしまいがちです。 その点PUBG MOBILEは手元のスマホにアプリをダウンロードするだけですので、FPSに興味があったけどなかなか手を出せなかったという方も気軽に楽しむことができるでしょう。

まとめ

この記事では、 eスポーツの人気ジャンルFPSの専門用語である「ADS」について解説しました。 ADSは「武器を構えて照準を覗き込む」というだけで、「敵に照準を合わせる」という意味はありません。 銃で敵を狙う行為を指す時は、ADSではなくエイムという言葉を使うようにしましょう。

ADSはFPSの基本動作ですが、必ずしもしたほうがいいものではありません。 敵との距離が近い場合や使用している武器によっては腰だめ撃ちでの射撃が望ましい場合もあります。また、ゲームタイトルによってはADSをすることによってプレイに制限がかかる場合もありますので、状況によって様々な動きを使い分けられるようにしておくといいでしょう。

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